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振袖の柄ってどんな種類があるの?古典柄とは?【花柄編】その3

前回引き続き、今回も振袖の色んな柄についてご紹介していきます!
振袖にはそれぞれに色々な図柄が描かれ、意味を持っています。
そこで、今回は着物にとくによく描かれる花柄について、それぞれどんな意味を持っているのかご紹介します。

振袖 着物 柄

◆椿

椿柄

元々椿は、最高の吉祥木として、平安時代の貴族の間で「高貴な花」「聖なる花」として扱われていました。
着物によく描かれる「草花文(くさばなもん)」の一つで、花弁が少なくシンプルで清楚な椿のデザインは和物では着物以外にも、非常にたくさん描かれているポピュラーな文様です。
椿文には、遠州椿や籠目に椿を描く籠目椿、枝についた椿を描いた枝椿などの種類があります。
また、季節としては春を表す花で卒業シーズンの袴や春先に切るお着物として特におすすめ。
そして、椿には「厄除け」の意味もあります。
例を一つ挙げてると、源氏物語の若菜の巻で、蹴鞠の穢れを祓うため、椿餅を食する場面があるのです。
本来の椿の意味合いは「永遠の美」「気取らない美しさ」「申し分のない魅力」というもの。

◆薔薇

薔薇柄

華やかさNo.1!ユリとならんで人気の高いバラの花柄。
ユリ同様、洋風の、モダンな雰囲気の振袖に使われていることが多いようです。
赤だけでなくさまざまな色を使用して描かれています。そのため、色によっても意味が違ってくるのが薔薇の特徴。
色によって意味が異なります。
赤…「愛」「情熱」 青…「奇跡」「夢が叶う」 ピンク…「上品」「淑やか」 白…「清純」「尊敬」 黄…「可憐」「友情」など。

◆牡丹

牡丹柄

ボタンは、平安時代から衣装の文様として用いられ縁起が良いとされている「吉祥文様(きっしょうもんよう)」の一つです。吉祥文様は縁起が良いとされている古典的な柄でおめでたいということで好まれる柄をいいます。長寿を意味する鶴や亀、鳳凰、松竹梅などが有名です。また、小さな蕾から大きな花を咲かせることから牡丹の柄は「富貴」を象徴しています。
大胆に大降りに描かれることが多く、着物に一層の華やかさをもたらします。

◆辻が花

辻が花

初めて描かれたのは室町時代や奈良時代ともいわれる「辻が花」。花をモチーフとした振袖の中でも、独創的で華やかな柄です。「手書き染め」や「絞り染め」で表現される着物の柄です。お着物の花の絵柄を「華やか」と表現できるように、個性的な色遣いやデザインが特徴になります。
「辻が花」という名称の由来には諸説ありますが、「つつじが花」が省略されたという説や、模様がつむじの生えた様に似ているという説などがあります。
「辻が花」のお着物の絵柄は、伝統的な手法で描かれており、とても高度な技術が求められます。とても高価な柄は数千万円のお着物もあり、振袖や訪問着問わず人気が高く、古典柄やモダン柄に頻繁に使われる花柄です。

◆桜

桜 柄

国花である桜は、草木が芽吹く春を連想させるので、豊かさを意味すると言われます。
日本を象徴する花であるため、その柄を取りいれている振袖が多く、大変人気のある柄です。
桜の「さ・くら」には古来からの言い伝えがあり、五穀豊穣の象徴としても知られています。「さ」には“稲”の意味が、「くら」には神が座る(宿る)作物の蔵の意味があるため、桜の開花時期に五穀豊穣を願って花見をしながら宴を開くのはとても重要なことといわれてきたのです。
桜の咲く時期は3月から4月のため春の花とされていますが、春夏秋冬問わず身に着けることのできる着物の柄です。春にはたくさんの花が芽吹くため、春の花の象徴でもある桜は縁起の良いことの始まりを意味するとされています。

◆さいごに

伝統的な柄・模様以外にも、振袖には現代的でスタイリッシュなデザインなどさまざまな種類があります。
デザインのきれいさはもちろん、柄・模様の持つ「意味」も意識しながら選んでみると、よりいっそう振袖を楽しめますよ!