自分のお家でも出来るってホント?振袖の着付け方を覚えよう!
突然ですが、みなさんは振袖を自分で着付けすることができますか?
成人式の場合は特に着付けもすべてお店にお任せできることも多く、「振袖のお店のスタッフの人に任せておけば安心!」ということで自分のお家で着付けまで行うという方は少ないかもしれません。
ですがこの先、卒業式や結婚式など再び振袖を着る機会が訪れた際に、自分のお家で着付けができれば素敵だと思いませんか?
「そうはいっても、自分のお家で着付けをするなんて難しそうだし、その時は振袖着付けのプロの方にお願いします…」なんて思う方もいるでしょう。
確かに着付けをプロにお願いする事はできますが、いざ成人式の会場で、卒業式、結婚式の会場で振袖が着崩れた時、あなたはしっかりと着崩れをお直しすることはできますか?
すべてを完璧にできなくても、着付けの方法をなんとなく知っているだけで、着崩れのお直しもスムーズになるはず!
振袖美人を目指すなら知っておいて損はありません!
まずは振袖の着付けに必要なものが揃っているか確認しましょう
まずは振袖の着付けに必要なものが揃っているか、確認してみましょう。
○着物類
振袖・帯・帯締め・帯揚げ・伊達衿
○下着類
肌襦袢・裾よけ・足袋・タオル・補正パッド
○振袖と下着の間に着るもの
長襦袢・半衿・衿芯
○小物類
腰紐・伊達締め・帯板(前板)・後板・帯枕・三重仮紐・腰紐5本
○その他の小物
髪飾り・草履・バッグ
○あると便利な小物
コーリンベルト・ウエストベルト・マジックベルト
着付けの流れ
○ステップ1 下着を着ましょう!
まずは和装ブラジャーを着け、足袋を履きます。 そして最後に肌襦袢と裾よけを着れば、下着は完成です。
○ステップ2 補正をしましょう!
補正パッドを2つ重ねて、体の凹凸を埋めるようにあてます。
腰のヒップ間が広いという方は、ウエストパッドとヒップパッドを大きくずらし、逆に狭いという方は重ねる幅を狭くします。
この時に、ヒップパッドの両端を内側に折り込むことで、腰の一番細い部分をカバーする事ができ、うまく寸胴の体型に補正することができます。
次に紐を交差させ、前で絡めて結びます。余った紐は折り込むなどして始末すれば補正は完了です。
○ステップ3 長襦袢を着ましょう!
まずは長襦袢の半衿部分に衿芯を入れます。長襦袢を羽織り、両袖を軽く引っ張る様にして背中の中心を合わせます。
この時衿に余裕を持たせておくと、衣紋が綺麗に抜きやすくなります。
次に片手で衿先を合わせて持ち、もう片方の手で衣紋を抜きます。
衣紋はこぶし一つ分くらいが目安です。抜いた衣紋を崩さないように下前(右側)を合わせ、同じように上前(左側)も合わせます。
最後にマジックベルトなどで長襦袢を固定し、襦袢によったしわをしっかり伸せば、長襦袢は完了です。
(この時、特に衿合わせがずれやすくなるので注意が必要です。)
○ステップ4 振袖を着ましょう!
振袖は一度羽織ってから、両衿を持って背中に空気を入れるような感覚でもう一度羽織りなおします。
次に振袖の下の方を持って、下前(右側)を左の腰元へ持っていき、そして裾の長さを調節します。裾の長さはくるぶしが隠れる程度がちょうどいい長さになります。
下前をしっかりと固定したまま、上前(左側)を右の腰元に持っていきましょう。
しわを伸ばしながら、合わせた上前がずれないように、腰紐でしっかりと固定したら、身八つ口から手を入れて軽くゆっくりとおはしょりを整えていきましょう。
そして次に、着物ベルトをつけ、着物ベルトを身八ツ口より差し入れて下前の衿にクリップをはさみ、反対側のクリップで上前の衿をはさみます。
このときクリップが一直線上に並ぶようにはさんでください。
全体のしわをとって整えたら、着付けベルトの上あたりに、腰紐を締めます。
次におはしょりを作ります。おはしょりのラインは左右が少し上に上がっていると美しくに見えます。おはしょりを上げてから、上からおはしょりを固定するように前板をします。
ここまで整えば、いよいよ帯結びです。
○ステップ5 帯を結びましょう!
手先を70センチ程取って左肩にあずけ、胴に帯を二巻して結び、手先が上にくるように結びます。
次に結び目に飾紐を結び付けておきピンチで衿元で挟んでおきます。この時、三重紐を結び目の上に当て前で結びます。
たれの結び際を広げて、左肩に羽根を三つ山ひだにして、二枚作り輪ゴムで止めて三重紐の二番目に挟みこみます。
残りは、半分に折って輪が手前にくるように三重紐の一番目に挟み込み、右にたらし、そして帯枕をして帯揚げをかけます。
そして下にある手先を10cmほど折り返し、輪ゴムで止めて小さな羽根を作り、下から手先を持ち上げ帯枕を包み込むようにして、衿元に止めておいた飾紐でしばります。
知っておくといい、振袖の着付けの豆知識!
○肌襦袢と長襦袢の違いって?
振袖の下に着る、着物専用の下着の事を「肌襦袢(はだじゅばん)」と呼びます。
振袖を切る際は、洋服用のブラジャーはせずに、直接素肌に着ることになります。
一方、「長襦袢(ながじゅばん)」は着物と下着の間に着るもので、冬は暖かく、そして夏は下着が透けるのを防いでくれ、
振袖の衿や袖、裾などへの汚れもつきにくくしてくれる装飾と実用の両方の役割を兼ねたものなのです。
○なぜ補正をしないといけないの?
振袖の着付けの中に、「補正」という作業があります。
補正の目的は、体の凹凸をなくして寸胴な体のラインをつくり、より平たい表面に近づけることです。
振袖はの造りは一枚の平らな布とあまり変わりがありません。その為ウエストやヒップのように凹凸がたくさんあると綺麗に振袖を着ることが出来ません。
振袖を美しく着こなすには、補正はとても大事になります。